AGVについて学ぶ【後編】
AGVについて学ぶ【前編】では、AGVの基本情報や分類について紹介しました。
【後編】では、実際の使用事例や、これからのAGVについて紹介していきたいと思います。
目次
【前編】
1.AGVとは?
2.AGVの分類
3.AGVとAMR
【後編】
4.AGVの使用事例
5.これからのAGV
6.まとめ
4.AGVの使用事例
実際にAGVはどのように使用されているのでしょうか。
AGVの使用事例を紹介していきます。
■AGVパッケージ
こちらはSHARPの、物流倉庫や製造工場で荷物を無人搬送するAGVです。
実はこちら、コースの作成から運用までを自分ですることができるAGVパッケージという製品なのです。
①グラフィカルな操作画面で自分でコース作成が可能
②豊富な牽引ユニットオプションを準備
③導入前~運用までをサポート
という特長があります。
コースのレイアウトを作成し、コース情報の作成・登録を行い、現場に設置するだけで運用を開始できます。
コースなどの変更が頻繁にある作業場では、自分たちでコースの作成から運用までできてしまうのはとても画期的なことですね。
■無人警備&消毒ロボット
こちらは株式会社ZMPの、PATORO(パトロ)という製品です。
自動走行により、無人パトロールや無人で消毒液を散布したりする機能を備えた小型ロボットです。
①コンパクトなボディと機能的な自動運転
②豊かな表情・声によるコミュニケーション
③カメラや消毒液散布などの安心・安全を実現する機能
という3つの特長を持っています。
価格は月額12、13万円~
初期導入費用が200万円~と少しお高めですが、今の時代にぴったりの製品なのではないでしょうか。
5.これからのAGV
さて、このように現在も新たな活用法が増えているAGVですが、これからはどうなっていくのでしょうか?
株式会社矢野経済研究所が2018年度に行った、AGV市場の市場規模推移、参入企業動向、将来展望などの調査によると、既存設備の更新需要が落ち着くことで2019年度以降のAGV/搬送ロボット市場は一時減速としています。
しかし、その後非ガイド走行方式搬送ロボットの需要が高まることで徐々に持ち直し、今年2021年度の国内AGV/搬送ロボット市場規模(メーカ出荷金額ベース)は126億5千万円になる予測しています。
また、既存設備の更新需要にとどまらず、これまでの市場には無かった非ガイド走行方式の新規需要が、将来的にAGV・搬送ロボット市場成長のためのカギを握ると予想しています。
6.まとめ
いかがだったでしょうか?
前編、後編に渡ってAGVについて紹介させていただきました。
人との接触や移動を抑制できるという点から、新型コロナウイルスの感染予防対策が必要な今、 AGVの導入はこれまで以上に進んでいくのではないでしょうか。
30年以上前から活用されているAGVがこれからまた一段と進化し、より身近な世の中になっていくことでしょう。
AGVについて学ぶ【前編】では、AGVの分類やAMRとの違いについてご紹介していますので、合わせてチェックしてみてください。